当院で扱う多焦点眼内レンズの種類
当院は複数の多焦点眼内レンズを取り扱っております。ご希望の眼内レンズがあればご相談ください。
それぞれの特性や料金などは異なりますので、患者さまの生活環境に合ったものをご提案させていただきます。
当院は日本アルコン株式会社が主催した、「IOLアドバイザーコース」及び「IOLアドバイザーSummit」を履修したスタッフもおります。
眼内レンズに対するご質問などがあれば担当のスタッフがお答え致します。
※1 多焦点眼内レンズは単焦点レンズと比較した場合、暗いところではハロー・グレアという光のにじみやまぶしさを感じることがあり、仕事などで夜間運転の多い方には単焦点レンズの方がよい場合もあります。
※2
選定療養適用のレンズは、レンズ代(+消費税)+健康保険自己負担額になります。
健康保険自己負担額は年齢により変動します。
詳細は『新しい制度「選定療養」とは?』をご覧ください。
当院は、厚生労働省により
「選定療養認定施設」に認定されております。
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術
2020年4月1日より、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は先進医療の適用外となり、「選定療養」という制度が適用になりました。当院は多焦点眼内レンズを用いた白内障手術において、選定療養を認められた医療施設です。
当院は、厚生労働省により
「選定療養認定施設」に認定されております。
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術
2020年4月1日より、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は先進医療の適用外となり、「選定療養」という制度が適用になりました。当院は多焦点眼内レンズを用いた白内障手術において、選定療養を認められた医療施設です。

選定療養適用
FINEVISION HP
ファインビジョンは、2011年にベルギーのPhysIOL社が販売を開始した親水性アクリルの回折型3焦点レンズでしたが、レンズの素材が独自の疎水性アクリルに変更され、アメリカのBVI社からの販売に変わりました。
これまでは厚生労働省の認可を受けておらず国内では自費診療で取り扱われていましたが、このたび選定療養対象レンズに加わりました。
レンズの特長
「遠方と近方」、「遠方と中間」という2種類の2焦点眼内レンズを組み合わせることにより、遠方・中間・近方の3つの距離にピントを合わせることが可能になりました。
中でも、近方が良く見える3焦点レンズとしてヨーロッパでの高い実績があるレンズです。近方焦点距離が35cm程度まで見えるため近方重視の方にはメリットが多く、国内での臨床試験においても近方33cmから遠方まで両眼で小数視力1.0以上の良好な視力が得られているという報告もあります。
同じ3焦点レンズであるパンオプティクスと比べ近方の焦点距離が35cmと近いため、より手元の見え方を重視されたい方におすすめです。
回折型レンズのため、ハロー・グレアなどもある程度生じますが、瞳孔径により光エネルギーを調整する仕組みであるアポダイズ構造を採用することで、そのような異常光視症が軽減される工夫がなされています。 逆に、瞳孔径が大きくなる暗所での近方視にはやや注意が必要とも思えますが、その点は強い加入度数でカバーする狙いがあります。
現時点では、レンズの度数範囲が他のレンズに比べると狭く、強度近視の方だと適切な度数がなく不適応となる場合もあります。 また乱視矯正用のレンズもないため角膜乱視の強い方には不適応となりますが、将来的には導入される見込みとのことです。

- 新聞や本をよく読む方

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方

- 強度乱視の方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用
乱視なし
335,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |

選定療養適用
TECNIS Odyssey
テクニスオデッセイ(TECNIS Odyssey)は、テクニスシナジーという多焦点レンズの後継モデルにあたります。テクニスシナジーの弱点となっていたハロー・グレアを低減しています。
※単焦点では手元にあるスマホやマグカップはぼやけて見えています。テクニスオデッセイでは遠くから近くまで連続的にピントが合っているのがわかります。ただ、30cmと40cmを比較すると40cmの方がクッキリ見えています。
レンズの特長
進化した部分はレンズの表面設計です。なめらかなレンズ表面の形状になったことでハロー・グレアなどが減少。なおかつ遠方から近方への視界の移動がよりスムーズになり、どの距離でも自然に焦点を合わせやすくなったといわれています。先行して使用されていたアメリカでも患者様の満足度が非常に高いレンズとされています。
満足度に繋がる部分に、目全体の色収差(色にじみ)を低減させることにより、コントラストがはっきりしシャープで色鮮やかな見え方になることが挙げられます。
また、残余屈折に対する高い耐性も特長とされています。
残余屈折とは白内障手術をして眼内レンズを入れた後に残ってしまう僅かな近視や遠視、乱視などのことです。残余屈折が多いほど術後の見え辛さに繋がり、これが多いと眼鏡やコンタクトレンズが必要になる場合もあります。
これは眼内レンズを個々の目の度数に完璧に合わせることが難しく、目に入る光の屈折にどうしても多少のずれが生じてしまうことが原因です。
テクニスオデッセイはそのような屈折の誤差に対する耐性が高く(多少の近視や乱視などが残っても見え辛さに繋がりにくい)、遠くから近くまで連続的に見えるよう設計されています。挿入した患者様の93%がどの距離でも眼鏡を必要としないという報告もあります。
ただし、近方の見え方においてはピントの合う距離が40cmからとなり、手元の見え方が若干弱いと感じる場合もあるとのことです。元々強度近視があり、目の前まで近づけて物を見る癖のある方や相当に細かい作業をされる方などにとっては他のレンズが適当かもしれません。
また、テクニスオデッセイには乱視矯正機能を備えたレンズもあるため、角膜乱視の強い方にも使用できるレンズとなります。

- 新聞や本をよく読む方

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方

- 強度乱視の方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用
乱視なし
345,000円
[自費]
-
選定療養適用
乱視あり
395,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |

選定療養適用
Clareon PanOptix
国内で初めて承認された3焦点型の多焦点眼内レンズです。
アメリカのAlcon社から2019年に発売されましたが、2022年に最新の素材にアップデートして世界に先駆けて日本で発売されたレンズです。

※一般的な多焦点眼内レンズでは遠くと近くにのみピントが合っています。
Clareon PanOptixでは手元にあるスマートフォンや中間距離にあるパソコンなども見えやすくなっています。
レンズの特長
3焦点型ということもあり、遠方から近方まで幅広い距離で良好な見え方が得られます。
他の多くの3焦点レンズの中間距離は70cmや80cm(FINE VISIONは70cm)に設定されています。
それに対し、Clareon PanOptixは中間距離が60cmに設定されており、より自然で快適な中間距離での見え方が得られます。光学的ロスも少ないためコントラスト感度も良好です。
また、ENLIGHTENテクノロジーと呼ばれる光学デザインにより、瞳孔径が大きくなるほどより遠方に光を配分するため、不快なグレア・ハローを軽減することが可能となっています。
ハローグレアに関しては、やはり2焦点レンズの方が原理的には少なくなると思われますが、自覚的な感じ方には大差はないという報告もあります。
素材がアクリソフからクラレオンに変更となり、より良いレンズに生まれ変わりました。
術後のレンズ透明性がこれまでよりも長期間持続するようになりました。また、レンズのエッジデザインが見直され、後発白内障抑制効果とハローグレアの低減効果が向上しました。
Clareon PanOptix TORICは乱視矯正機能を搭載したものです。他の多焦点眼内レンズに比べ細かく乱視矯正度数の設定が可能で、術後の残余乱視を限りなく少なくすることが可能となります。

- 新聞や本をよく読む方

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方

- 強度乱視の方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用
乱視なし
335,000円
[自費]
-
選定療養適用
乱視あり
385,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |

選定療養適用
Clareon Vivity
クラレオンビビティ(Clareon Vivity)は2023年に厚生労働省に認可された新しいタイプの眼内レンズです。アメリカでは別の素材で2020年からビビティが使用されていましたが、日本国内でも承認されたため当院でも遂に導入に至りました。独自の技術である「波面制御型焦点深度拡張レンズ」が採用されています。
※単焦点では遠くのテレビにのみピントが合っています。ビビティでは中間距離にあるテーブル上のパソコンも見えやすくなっています。単焦点ではスマホはぼやけていますが、ビビティではある程度見やすくなっています。
レンズの特長
(1)遠方から中間、実用的近方距離まで切れ目なく自然に見える
従来の「回折型」の眼内レンズでは、光の回折現象を利用して焦点を遠方、中間、近方に振り分けるに対し、「焦点深度拡張型」の眼内レンズは遠方から中間、そして近方まで視力の落ち込みが少なく、連続して広がるように見えるのが特徴です。 これにより本来の水晶体の働きに近い自然な見え方が期待されます。
(2)単焦点レンズと同等程度のコントラスト感度があるため、シャープに見える
従来の多焦点眼内レンズは光を振り分けるために複雑な光学的な構造をしており、光学的ロスがどうしても起こり、コントラスト感度(見え方の質)の低下がありました。 クラレオンビビティはコントラスト感度が単焦点眼内レンズとほぼ同等と言われています。
(3)ハロー・グレアなどが大幅に軽減されている
クラレオンビビティはレンズ表面に波面制御(X-WAVE™テクノロジー)という独自の最新技術が取り入れられています。この構造によって、多焦点眼内レンズのデメリットであるハロー・グレアなどの異常光視症が単焦点眼内レンズと同程度といわれています。
近くの見え方を重視される方はパンオプティクスやファインビジョンなどが良いと思いますが、夜間の運転が多い方や網膜や角膜の機能にやや不安のある方にはシンプルな構造のビビティのほうが適している場合もあります。
また、片眼だけ白内障が進行して手術を実施した場合でも(1)と(2)の特長から、水晶体が残っている目との差異が少なく、両眼での自然な見え方になる可能性があります。
クラレオンという素材にアップデートされた最新のクラレオンビビティは世界に先駆けて日本で先行発売になったため、まだ乱視用のレンズがありません。今後販売されるようになれば当院でも使用可能になる予定です。

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用
乱視なし
335,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |

選定療養適用
Symfony
Symfony(シンフォニー)はエシェレット回折デザインとアクロマティックテクノロジーという新しい技術を搭載した焦点深度拡張型の眼内レンズです。

※単焦点では遠くにのみピントが合っています。シンフォニーでは中間距離にあるテーブル上のマグカップなども見えやすくなっています。
レンズの特長
エシェレット回折型のレンズのため、ピントが合う距離が点ではなく、少しの距離を持って連続的である特徴があります。遠方から中間まで網膜に途切れることなく像を結像することが出来るため距離の差による視力の落ち込みが少なく、より実生活での自然な見え方に近いレンズといえます。また、アクロマティックテクノロジーにより、コントラスト感度の低下やハロー・グレアをなるべく抑制できるように工夫がされており、瞳孔の大きさで見え方が左右されることはありません。また、中心固定が安定しやすく、光の乱反射により眩しく見えないようにエッジデザインされたワンピースタイプのレンズとなっています。
手元の焦点距離は66cmとやや遠いです。したがって、通常の読書距離(30~40cm)は、その他の多焦点眼内レンズに比べて視力が出ないです。強度近視の方などで普段から本などを近付けて見るような癖のある方は近用眼鏡が必要となります。遠方から中間距離(50cmまで)をはっきり見たい方、夜間のハロー・グレアが心配な方に適したレンズです。
SymfonyToricは乱視矯正機能を搭載したもので、強い角膜乱視がある場合に適応となります。

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方

- 強度乱視の方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用
乱視なし
209,000円
[自費]
-
選定療養適用
乱視あり
264,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |

選定療養適用外
LENTIS MplusX(オーダーメイドレンズ)
LENTIS MplusX(レンティスエムプラスエックス)は、ドイツのオキュレンティス社で開発された、完全オーダーメイドの多焦点眼内レンズです。遠視や近視だけでなく、強度近視・強度乱視にも対応した眼内レンズです。

※単焦点では遠くにのみピントが合っています。レンティスでは遠方だけでなく、手元の新聞も見えやすいことがわかります。
レンズの特長
これまでの汎用的な眼内レンズの50倍の精度で製造され、患者さま一人ひとりに合う完全オーダーメイドの眼内レンズです。
構造的には屈折型多焦点眼内レンズですが、従来の屈折型多焦点眼内レンズとは全く異なるレンズ設計により非常にシャープに見えます。
中間距離も比較的見えるためパソコンなどの作業も可能となり、世界での臨床報告には90%以上の患者さまが眼鏡を使うことなく生活されているというデータもあります。
LENTIS MplusXの最大の強みは乱視矯正能力です。他のレンズでは適応外となる強度乱視でも矯正可能となる可能性があり、他のレンズにはない強みとなっています。

- 新聞や本をよく読む方

- ゴルフやスポーツなどアクティブにされる方

- お仕事など多彩な場面の中で過ごす時間が多い方

- 強度乱視の方
レンズ代(片眼)
-
選定療養適用外
乱視なし
770,000円
[自費]
-
選定療養適用外
乱視あり
770,000円
[自費]
※レンズ代(自費)の他に下記費用が別途必要となります。
[健康保険自己負担額] |
1割:15,000円 |
2割:18,000円 |
3割:45,000円 |
当院は、厚生労働省により
「選定療養認定施設」に認定されております。
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術
2020年4月1日より、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は先進医療の適用外となり、「選定療養」という制度が適用になりました。当院は多焦点眼内レンズを用いた白内障手術において、選定療養を認められた医療施設です。
当院は、厚生労働省により
「選定療養認定施設」に認定されております。
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術
2020年4月1日より、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は先進医療の適用外となり、「選定療養」という制度が適用になりました。当院は多焦点眼内レンズを用いた白内障手術において、選定療養を認められた医療施設です。
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